まさつぐクリニック

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内分泌内科

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内分泌内科

人間の体は体内から分泌される薬によって調整されています。これがホルモンと呼ばれる物質です。ホルモンは体外に分泌する外分泌ホルモンと体内に分泌する内分泌ホルモンに大別されます。外分泌ホルモンは主に消化酵素として消化管に分泌され食物を分解し吸収を手助けするホルモンですが内分泌ホルモンは血中に分泌され薬として作用します。体内から分泌される薬ですから多くても少なくてもいけません。少なければ薬として効き目は少ないですし、多ければ副作用がでてしまいます。通常これらは体内でうまく調整されていますが、調節機構が破綻してしまうと薬の過剰症ないしは欠乏症として症状が出現してしまいます。これらホルモンが正常に分泌されているかどうかを診断しその量を正常範囲に調整するのが内分泌内科医の仕事です。ホルモンは体中から分泌されているのですがそれぞれのホルモンの重要性とホルモン産生臓器の病気のなりやすさにより問題となる臓器は以下の通りです。

①下垂体 ②甲状腺 ③副甲状腺(上皮小体) ④膵臓 ⑤副腎 ⑥腎臓

 

 

 

①下垂体

下垂体は脳の腹側中央からぶら下がっている脳の一部です。そのためこの名称がついています。下垂体はホルモン産生臓器の上位器官であり②甲状腺⑤副腎でのホルモンの産生と分泌を調整しています。具体的に言えば下垂体ホルモンである甲状腺刺激ホルモンは甲状腺での甲状腺ホルモン分泌を刺激しますが甲状腺ホルモン分泌量が多くなるとその分泌を抑制します。副腎皮質刺激ホルモンは副腎での副腎皮質ホルモン分泌を刺激しますが副腎皮質ホルモン分泌量が多くなるとその分泌を抑制します。これは負のフィードバック機構とよばれています。つまり上位器官である下垂体ホルモンが甲状腺ホルモンと副腎皮質刺激ホルモンを分泌するよう命令していますが度を過ぎると下位器官である甲状腺と副腎皮質から刺激を止めるよう働きかけるのです。このように人間の体は非常に民主的にできておりこれにより重要なホルモンは適切な量に調整されています。特に甲状腺ホルモンと副腎皮質ホルモンは生命維持に必要なホルモンであるためこのようなシステムが確立しているものと考えられます。その他の下垂体ホルモンは以下のように分類されます。

成長ホルモン 名前の通り体を成長させ身長を伸ばすホルモンですので思春期には重要ですが二次性徴がおこり骨端が閉じた状態では身長の伸びは期待できませんので重要性は低下します。むしろ下垂体腫瘍が発症し成長ホルモン分泌が亢進すると身体各部分の容積の増大がおこります。(先端巨大症)しかし最も問題となるのは悪性腫瘍が発生したときその進行が早くなることです。更に下垂体腫瘍が増大すると視力障害、頭痛等がおこり手術も困難となるのできるだけ早期の発見が必要です。手の容積増大や顔貌変化で見つけられる事が多いですが確定位診断が75gOGTT試験です。これは75gブドウ糖いり水を飲んでいただいて2時間後の成長ホルモンを測定する検査です。成長ホルモンは血糖を上昇させるホルモンなので通常ブドウ糖を内服すると成長ホルモンは低下します。低下しない場合は成長ホルモン分泌に自律性を持っているということなので先端巨大症の確定診断となります。治療は経蝶形骨洞下垂体腫瘍摘出術となりますが腫瘍が残存した場合は薬物療法の併用となります。

乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)  乳汁分泌ホルモンは産後乳汁分泌を促進させるホルモンです。通常適切に分泌されていれば問題になることはありませんが腫瘍化し自律性を持つようになると(プロラクチノーマ)過剰分泌となります。プロラクチンは他の下垂体ホルモンである性腺刺激ホルモンを低下させるため男性では性欲低下 女性ではこれに加えて月経障害がおこります。男女比は1:8で圧倒的に女性が多いですが女性の場合月経障害で早期発見が可能なためマイクロアデノーマ(腫瘍径1cm以下)が多く逆に男性は発見が遅いためマクロアデノーマ(腫瘍径1cm以上)が多いです。治療は薬物療法ですが抗がん剤等ではなく副作用も殆どありません。内服を続行することによりプロラクチン産生腫瘍(プロラクチノーマ)は完全に消失します。

抗利尿ホルモン 名前の通り排尿を抑制するホルモンです。このホルモンが欠乏すると多尿となり一日10Lに及ぶこともあります(尿崩症)。そのため大量の飲水が必要となりますができないと容易に脱水となり高ナトリウム血症となります。問診と血液浸透圧、尿浸透圧測定で容易に診断することができ、治療も抗利尿ホルモンを点鼻無いし内服することでコントロール可能です。逆にこのホルモンが過剰に分泌されると適切な量を排尿できないため血液が希釈気味となり特に血液中のナトリウム濃度が低下します。(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群=SIADH)ナトリウム濃度が著しく低下すれば全身倦怠感等を引き起こし更に低下すれば意識障害を引き起こします。高齢者に多く春から夏への移行期に多いですが薬物の副作用としてあらわれることもあります。適切な治療で改善いたします。

副腎皮質刺激ホルモン(ACTH=adrenocorticotropic hormone) 両側副腎皮質に対してコルチゾール(副腎皮質ステロイドホルモン)の分泌を促すホルモンです。日内変動があり朝に多く分泌されますが夜には著減しますのでコルチゾールも朝の分泌は多いですが夜には著減します。コルチゾールは抗ストレスホルモンで元気をだすホルモンであり免疫抑制ホルモンであるため朝と比較して夜は元気がなくなり眠りやすくなりますが免疫抑制が解除されるため喘息等は起こりやすくなります。下垂体腫瘍が発生し副腎皮質刺激ホルモンを分泌するようになるとこの日内変動が消失します。この日内変動の消失は副腎皮質刺激ホルモンの自律性分泌を診断する手助けとなります(クッシング病)。ホルモンの自律性に加えて過剰分泌が加わるとコルチゾール(副腎皮質ステロイドホルモン)の過剰分泌症状が出現してきます。必発は高血圧と骨塩の低下です。その他有名なものとして満月様顔貌(ムーンフェイス)、肥満があげられます。副腎皮質ステロイドホルモンはタンパク質を分解して糖や脂肪に変換する働きがあるため皮膚をはじめとする組織が菲薄化し脆弱となるため赤ら顔となり軽微な打撲で容易に出血するようになります。また体重が増加するのに反し骨塩は低下するため易骨折性となります。治療は下垂体手術しか無く薬物療法は無効です。逆に副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌が低下ないし消失する疾患も存在します。ACTH単独欠損症と呼ばれる疾患です。非常にまれな疾患ですがACTH分泌が低下ないし消失するとコルチゾール(副腎皮質ステロイドホルモン)が低下ないし消失します。コルチゾール(副腎皮質ステロイドホルモン)は生命に必須なホルモンであるためこれがないと命の危機に晒されます。具体的には低血糖、低血圧、意識障害等が出現します。速やかに副腎皮質ステロイドホルモンが補充されれば救命は可能でその後は内服で治療可能です。

②甲状腺

甲状腺については甲状腺内科のページを参照してください。

③副甲状腺(上皮小体)

甲状腺の背側に4つある米粒のような臓器でカルシウム代謝を調節するホルモンです。4つの副甲状腺のうちのどれかが腫瘍化し副甲状腺ホルモンが上昇すると血中カルシウムの上昇とリン値の低下を引き起こします。これが原発性副甲状腺機能亢進症(5000人に1人 女性数/男性数 約3)であり年齢とともに増加します。殆どが良性で悪性は極めて稀です。高カルシウム血症の症状としては多尿、口渇、全身倦怠感であり重症化すれば意識障害を引き起こします。長期的には骨塩の低下による骨折、腎結石等があります。治療は基本的には手術ですが手術を固辞される方には薬物療法をおすすめしています。高カルシウム血症を起こす他の原因として意外と多いのがビタミンD中毒です。これはカルシウムの上昇とともにリンの上昇も引き起こすため診断は比較的容易です。活性化ビタミンDの中止により改善します。また悪性腫瘍による高カルシウム血症も存在します。これは骨転移による骨破壊によるものと副甲状腺ホルモンに類似したPTHrP(副甲状腺関連タンパク)の上昇によるものがあります。低カルシウム血症は腎不全における活性化ビタミンD生成の低下によるものが多いですが副甲状腺機能の低下によるものも認められます。副甲状腺機能の低下は原因不明の特発性と甲状腺全摘後におこるものに大別されます。いずれも活性化ビタミンDの内服を中心にカルシウム剤の内服で治療いたします。

④副腎

副腎は腎臓の上に帽子のように接して存在しているのでこの名前があります。副腎は表部分の皮質と中身部分の髄質にわかれており皮質は更に球状帯、束状帯、網状帯に分類されます。それぞれ異なる部分によって異なるホルモンを分泌しており非常に重要な内分泌臓器です。球状帯はアルドステロンというホルモンを分泌します。アルドステロンは腎臓の尿細管からナトリウムを再吸収してカリウムを排泄するホルモンです。ナトリウムは塩化ナトリウム=塩に含まれる成分で血液の浸透圧維持に非常に重要な物質です。これがないと人間は生きていけません。重要度で言えば 空気>水>塩の順番でしょうか。敵に塩を送るという言葉がありますが塩の重要性を示しています。特に昔は塩のない内陸地に居住している人にとって非常に重要であったと考えられます。しかし現在は交通の発達により海、陸地を問わず塩がありふれています。従って塩を保持するアルドステロンは今や不要なものになりつつあります。副腎からのアルドステロン産生が増加して高血圧等の症状を発現する疾患が原発性アルドステロン症(PA=primary aldosteronism)です。そのうち副腎に腫瘍がありそこからアルドステロンが自立的に分泌する疾患がアルドステロン産生腺腫(APA=aldosterone producing adenoma)です。腫瘍がないのにアルドステロンが自立的に分泌する疾患は特発性アルドステロン症(IHA=idiopathic hyperaldosteronism)です。一説には高血圧患者の5~10%が原発性アルドステロン症と言われています。重症になると高度の低カリウム血症をきたすことによって筋力の低下とともに四肢麻痺をきたすこともあります。治療は腫瘍性のもの(アルドステロン産生腫瘍)は原則手術による摘出ですが内服薬で治療することもあります。特発性アルドステロン症は内服薬によって高血圧と低カリウム血症をコントロールします。逆にアルドステロンの分泌低下はあまり問題になりません。特に日本は周りが海に囲まれているため塩が容易に手に入りやすいからです。問題があるとすればカリウムが上昇しやすくなる程度でしょうか。球状帯はコルチゾール(副腎皮質ステロイドホルモン)というホルモンを分泌しています。これは通常前述の下垂体から分泌されている副腎皮質刺激ホルモンの刺激によって分泌されます。副腎皮質刺激ホルモンが分泌されないと副腎皮質ステロイドホルモンが分泌されません。しかし副腎に腫瘍ができて副腎皮質ステロイドホルモンを自律性をもって分泌する疾患があります。これがクッシング症候群です。自律性に分泌するのみならず過剰に分泌するようになると様々な弊害がおこります。薬としてよく使用される副腎皮質ステロイドホルモンですが投与量が多すぎると逆に副作用が出現します。クッシング症候群の患者にはこの症状が出現します。すなわち高血圧 糖尿病 皮膚の菲薄化 骨塩量の低下です。副腎皮質刺激ホルモンは人間にとってインスリンと同程度に重要なホルモンですが過ぎたるは及ばざるが如しの如く過剰分泌はこのように弊害をおこします。

 

 

 

 

 

 

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